公文の先生は儲かりますか?
1年間の収入は?
プチ起業したいと思っている主婦なら、公文の先生は惹かれますよね。
テレビやネットでの大々的な宣伝。特別な資格や経験不要。週2回で家事や子育てをやりながら両立できる。
私も自分で起業してみたいと思っていましたが、全部自分で一から始めるのは不安。公文教育研究会は、先生になるために、生徒獲得や教室の立ち上げでかなりヘルプしてくれます。
事前にネットで公文の先生の情報ページをチェックすると、平均の収入は1か月8万円~10万円ぐらい。
週2回でその収入だったらやりたいな!と思いました。
でも、実際はどうだったかというと
全く稼げませんでした。
収入は1年間で約9万円と公文契約解約の際に戻ってきた教室の敷金21万円だけです。
働いた時間は月80時間ほど。ほとんど公文のロイヤルティーに尽くしただけでした。
フランチャイズは最初はそんなものでしょう?
起業は初期費用がかかるから仕方ないんじゃない?
やり方が悪いんじゃない?
という声も聞こえてきそうですが、
子育てと両立させて収入を確保したいから、公文の先生を始めたい!
という人は、他のパートで時給で働く方がよっぽど儲けられます。今すぐ、公文の先生になることはあきらめることを強くおススメします!
公文の先生になることをおススメしたいのはこんな人
公文の学習方法は実績もありますし、今や海外にも進出しています。
ただ、公文のフランチャイズで起業しようとするのであれば、覚悟が必要です。
公文の先生で起業をおススメできるのは、
収入はともかく子供たちから先生と呼ばれたい!
収入はともかく子供たちに勉強を教えて、子供たちの成長を見守りたい!
収入はともかく公文の勉強方法やフランチャイズの仕組みを学びたい!
ボランティア精神で公文研究会に貢献したい!
とりあえず、収入のことは二の次にできる方は続くと思います。
なぜ稼げないの?
公文のホームページの収支例を見ると、少なくとも8万ぐらいは稼げそう。生徒が多ければもっといけるんじゃないの?と勘違いしてしまいそうです。
稼げない理由
稼げない理由として、初期費用は別として、公文へのロイヤルティー、家賃の負担が大きい、また、従業員の給料も軽視できませんね。公文は生徒がプリント学習をして、その場で採点します。ですので、常に採点者は複数いないとまわりません。
もし自宅で公文が開業できれば、家賃の部分が手元に残りますから収入としてはそんなに悪くないかな、とは思います。
でも、普通の主婦が、50人以上生徒が入る家に住んでることは、まれですよね。
私の場合ですが、初期費用は約46万円かかりました。
開設費 | 108,000円 |
引継ぎ教室の備品の買い取り | 80,000円 |
教室の敷金 | 210,000円 |
教室引継ぎお礼金 | 50,000円 |
教室損害保険料 | 8,000円 |
合計 | 466,000円 |
家賃や多少の宣伝費用の補助はありましたが、かかった費用は大体これぐらい。
◇ 毎月の収支 ◇
教室の規模:生徒38人47教科(引継ぎ教室でした)
入るお金 | 出るお金 | 金額 |
生徒からの月謝 47x6480円=304,560円 |
公文へのロイヤルティー 47x6480x60%=182,736円 |
121,824円 |
家賃補助 70,000円 | 家賃 70,000円 | – |
電気、水道、電話代など 併せて約10,000円 |
-10,000円 | |
備品(赤ペン、エプロン、トイレットペーパーなど)約1,000円 | -1,000円 | |
公文福祉協会会費 4,700円 | -4,700円 | |
従業員二人 約60,000円 | -60,000円 | |
手元に残るお金 | 46,124円 |
1か月に手元に4万6千円残るじゃない?と思いますよね。 約4万6千 X 12万 =55万円(年間)
そして、初期費用46万払っていますので、それを引くと年間9万+敷金の戻り(解約時)でした。
生徒が増えれば収入も増えるし、2年目からはロイヤルティが45%になりますが、家賃補助はなくなります。
では、2年目で生徒が増えて、ロイヤルティーも減ったシミュレーションをしてみました。
教室の規模:生徒55人70教科
入るお金 | 出るお金 | 金額 |
生徒からの月謝 70x6480円=453,600円 |
公文へのロイヤルティー 70x6480x45%=204,120円 |
249,480円 |
家賃 70,000円 | -70,000円 | |
電気、水道、電話代など 併せて約10,000円 |
-10,000円 | |
備品(赤ペン、エプロン、トイレットペーパーなど)約1,000円 | -1,000円 | |
公文福祉協会会費 7,000円 | -7,000円 | |
従業員三人 約90,000円 | -90,000円 | |
手元に残るお金 | 71,480円 |
生徒が増えたことにより、従業員(丸付け先生)は必ずもう一人必要になると思います。そして、手元に残るお金は8万にもならず。
もし収入のために働くとしたら、労力がかかりすぎて、どうしても割に合う仕事とは思えません。
なぜ公文の先生はいつも募集しているのか?ということを考えれば、いろいろ想像はつきますよね。
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